子のいる世帯、6割が「生活苦しい」 厚労省調査

有料記事

村井隼人
[PR]

 生活が「苦しい」と感じる世帯は53%で、子どもがいる世帯では6割近くに上る――。厚生労働省が9日公表した2021年の国民生活基礎調査から、こんな傾向が浮かび上がった。いずれも19年の前回調査から微減だが、特に子育て世帯が困難を感じている状況が浮き彫りになった。

 調査では21年7月時点の生活意識を尋ねた。全世帯では「大変苦しい」「やや苦しい」と回答した割合はあわせて53・1%(前回19年比で1・3ポイント減)。「普通」は41・8%(同1・9ポイント増)、「ゆとりがある」は5%(同0・7ポイント減)だった。一方、子どものいる世帯に限ると、「苦しい」の合計は59・2%を占めた。前回に比べ1・2ポイント減少したものの、全世帯や高齢者世帯(50・4%)より高い状況は変わらなかった。

 20年の1世帯あたりの平均所得は564万3千円で、2年前より12万円増えた。高齢者世帯は332万9千円(前回比20万3千円増)、子どものいる世帯は813万5千円(同67万6千円増)だった。増額した要因について、厚労省の担当者は「共働き世帯や正規雇用の増加に加え、(全国民一律に10万円を配った)特別定額給付金の支給が所得の底上げにつながった」と話す。

 一方、所得の中央値は440…

この記事は有料記事です。残り198文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら