【アーカイブ】(地球異変)氷河に日よけシート スイス・ディアボレッツァ

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【2008年10月19日朝刊】

 抜けるような青空が広がるディアボレッツァ氷河。スイス南東部にあるこの氷河が今年初めて白いシートに覆われた。夏に解けて減少する氷河を少しでも保護する活動だ。

 雪の季節を目前にして7人の作業員が、急斜面の谷間に広がる白いシートを機械で巻き取る作業に追われていた。一人がつぶやく。「シートをかけていれば、4、5年以内に夏でも雪が山頂近くまで残るようになるだろう」

 朝日新聞は2007年から長期企画記事「地球異変」で、地球温暖化問題の現場をルポと写真で追いかけ続けてきました。アーカイブで振り返ります。 (※記事は、紙面掲載日時点の内容です)

 かつては山頂付近も氷河に覆われ、夏場でもスキー客でにぎわった。この10年の間に氷河の4割以上が姿を消した。雪のないむき出しの地表に使われないスキーリフトの支柱がむなしくたたずむ。

 登山鉄道などを運営する会社が、全体の3分の1に当たる約8千平方メートルをフェルト地のシートで覆った。巻き取り機械の費用、人件費などを含めると約7万スイスフラン(約630万円)にも及ぶ。

 鉄道会社のマルクス・マイリさんは「シートをかぶせることで氷河の後退スピードを半減できるだろう」と話す。かつて楽しめた夏スキー復活への願いを込める。

 こうした動きは、スイスばかりでなく、ドイツやオーストリアなどにも広がる。

 ドイツ最高峰ツークシュピッ…

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