ベニザケ、近づく「陸上養殖」 国内初目指し、北海道・根室で試み
山本智之
国内初となるベニザケ養殖の事業化をめざして、北海道根室市で「陸上養殖」の実証試験が進められている。海面にいけすを浮かべて育てる「海面養殖」と異なり、陸上の水槽は水質を管理することができるため、魚を弱らせる高水温や赤潮の悪影響を防げる。12月までに重さ1キロ以上の出荷サイズに育てる計画だ。
根室市水産研究所内にある大型の円形水槽(5トン)の中では現在、全長30~35センチに育ったベニザケ約200匹が元気に泳ぎ回っている。北海道標津町の標津サーモン科学館で孵化(ふか)させた全長15センチ前後の稚魚を昨年11月に運び込み、大切に育ててきた。
ベニザケは、名前の通り身の…