第3回月収3万2500円で妻から生活費 それでも選んだ中国での研究人生

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玉木祥子
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 月々の手取りは、日本円にして約3万2500円。

 宇宙プラズマ物理学を専門とする野和田基晴さん(49)が2010年、北京大学のポスドク(博士研究員)として採用されたときの給料だ。

 中国に渡ったのは、「成り行き」だった。

 東海大で博士号を取得後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所に1年8カ月、研究施設を利用できる無給の研究員として所属した。

 次の就職先を探すため、いくつもの国立大学に応募したが、返ってくるのは不採用を告げるメールばかり。困り果てていたときに目にした米国の学会の求人情報で、論文でよく見かける台湾の大学教授の名前を見つけた。

 教授にメールを送ると、面接をするから台湾に来いと言われ、その場で「今から働かないか」とトントン拍子でポスドクとして採用された。

 ただ、2年半の任期付きだった。

 2度目の就活は、日本だけでなく、欧米の大学もふくめて片っ端から応募したが、ことごとく落ちた。

 そんなときに、北京大学の教授が筆頭著者の論文が目に留まった。

教授からの思いがけないメール

 太陽が地球の周りの磁気圏に…

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