認知症の当事者に思いを寄せて VRで疑似体験 枚方市
認知症を「自分事」として考えていますか。当事者の視点に立って体験し、考える講演会が14日、大阪府枚方市のラポールひらかたで開かれた。12~14日に計6回開かれ、市内で活動する民生委員・児童委員ら計423人が参加した。
講座は約2時間。当事者インタビューのほか、階段の段差が下りづらいなど認知症の人の視点を疑似体験できるバーチャルリアリティー(VR)体験などがあった。
当事者インタビューでは、「守るではなく、自立する手助けをして欲しい」との声や、「認知症だからといって特別視しすぎないで」との思いを、映像で紹介した。30年以上民生委員・児童委員として活動する肥田時子さん(75)は「当事者の方たちの思いが、非常に心に響いた」と話す。認知症の人の視点をVRで体験した高田三重子さん(75)は「こんな風に見えているのかと、リアルに体感できた」と話した。
認定講師の鈴木有紀さんは「当事者の思いに心を寄せ、認知症を正しく理解することで、声かけも変わってくると思います」と話した。この講座は、枚方市民生委員児童委員協議会が主催し、朝日新聞社が取り組む出張講座「認知症フレンドリー講座」が採用された。(大蔦幸)
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