立憲2県議、会派内複数議員のパワハラ訴え 「全人格否定する発言」

立憲

足立優心
[PR]

 立憲民主党神奈川県連に所属する県議の野田治美氏と佐々木奈保美氏が15日、横浜市内で記者会見を開き、県議会で同じ会派に所属する複数の県議からパワーハラスメントを受けたと訴えた。党本部のハラスメント対策委員会が委託した外部相談機関から「ハラスメントは優に認定しうる」と評価されたという。

 野田氏らによると、県議会で5月に成立した、次期県議選から定数や区割りを変更する条例改正案について、2人は会派の方針と異なり、反対の立場を取っていた。

 外部相談機関がまとめた報告によると、佐々木氏は2~5月、複数の県議から条例に賛成するよう繰り返し要求され、「会派内の議員を馬鹿にした」として謝罪も求められたという。

 2人が体調不良のため条例改正案を採決した5月の本会議を欠席すると、佐々木氏は当時の会派トップの県議から「重大な本会議の際になぜか体調不良になる。県民の負託にこたえることはできない。どうぞ議員辞職してください。あなたは政治家ではなく政治屋だ。いつ議員辞職をしますか」などと言われたという。

 野田氏も同じ県議から「評価するに値せず。論外」と言われたという。野田氏は5月下旬にうつ状態と診断されたとしている。

 外部相談機関はこうした県議らの言動について「会派内で優位な立場にある者が事実上、意に反する意見表明を要求するもので、議員活動を封殺する目的の言動」とし、「ハラスメントと認定すべきだ」と報告した。本会議を欠席した2人に対する発言も「全人格を否定する発言」として「ハラスメントと認定すべき言動で、強く非難されなければならない」などとした。

 党本部のハラスメント対策委員会は今後、県議らのヒアリングなどを行うという。2人は会見で「適切な対応と処分をお願いする」と求めた。(足立優心)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません