第5回「八等分」のもどかしさ あこがれた野球部員の先輩、精いっぱいの恋

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取材・佐々波幸子
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語る 恋のうた

《日向夏ともだち以上になれぬまま八等分に恋を終へたり》(甘夏せと香)

 中学1年のとき、3年生だった野球部の先輩にあこがれていた。

 暑い盛り、吹奏楽部員として涼しい室内で練習していた自分と違い、ぎらぎら光る太陽のもと、汗だくになってボールを追っていた姿を覚えている。まぶしかった。

甘夏(あまなつ)せと香さんは2人の子どもを育てる32歳。ペンネームはかんきつ類の香りやみずみずしさが好きでつけたそうです。「俵万智×AI 恋の歌会」の入選作から、短歌に込めた思いを作者に聞きました。

 夏の地方大会にはフルートを携え、ブラスバンドの一員として応援にも行った。学年が二つ違うと手が届かない世界にいるように思えて、「かっこいいんだよね」と遠くから見ているだけだった。

 先輩が卒業するタイミングで…

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