園バス事故 専門家が語る「すぐできる対策」大事なのは「ずる」防止

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聞き手・高浜行人
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 静岡県牧之原市認定こども園で、3歳の園児が送迎バスに置き去りにされて亡くなりました。昨年7月には福岡県中間市でもバスに置き去りにされた園児が死亡しており、あってはならないことが繰り返されました。共通する原因はどこにあるのか。根絶に向け誰が何をするべきか。事故防止や災害リスク軽減について研究する島崎敢・近畿大准教授(安全心理学)に聞きました。

 ――園バスへの置き去りは、福岡や静岡だけでなく各地で起きています。繰り返される要因は。

 一般的に、事故が起きるときは多くの場合、通常とは異なることが起きています。いつもと違うことが起こればそのことに注意が向き、ほかのことへの注意はおろそかになります。

「もっと点検しよう、注意しよう」だけでは意味がない

 ――福岡の事例では、園関係者が「泣いている(他の)園児に気を取られた」と説明しています。また、静岡の事例では、バス運転手の急な休みで理事長=辞任=が運転を代行し、「いつもは運転していないので不慣れだった」と語っています。

 人間が向けられる注意の量は一定で、注意の量全体を増やすことはできない。それが人間の特性で、事故防止や安全の分野の研究者の間では常識です。「もっと点検しよう、注意しよう」というだけでは対策として意味がないのです。

 ――具体的にはどのような対策が必要ですか。

 まずは工学的な対策を優先すべきでしょう。機械にも作動しないなどのエラーはありますが、人間よりも信頼性ははるかに高い。

 例えば海外で採り入れられているような、エンジンを切ると車内後部のブザーが鳴って、誰かが後ろまで行って止めなければならない装置は有効です。

人の注意力のみに頼らない、工学的な対策が重要と指摘する島崎准教授。記事後半では、事故防止のための安価な機器を紹介しつつ、機器を購入せずに「すぐにでもできること」も提案しています。

重要なのは…

 こうした機器の普及にはいく…

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