8月9日午前11時2分、あの日を忘れない 国内外から写真218枚

岡田真実
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 今年の8月9日午前11時2分に撮影された写真を集めた「忘れないプロジェクト写真展」が、長崎市松が枝町のナガサキピースミュージアムで開かれている。

 主催するのは長崎市の被爆者、小川忠義さん(78)。原爆投下時刻に、街中で黙禱(もくとう)をする人が減っていることに気づき、「長崎原爆の日が風化しつつあるのでは」と危機感を抱いたことがきっかけで、2009年から欠かさず写真展を開いている。

 14回目を迎えた今年の写真展には、新型コロナウイルスに感染した患者が、療養中のホテルで撮影した作品や、「No more NAGASAKI!」「ウクライナに平和を」などと、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナへのメッセージを写真に書き込んだ作品も寄せられた。海外9カ国の作品も合わせ、計218枚が壁いっぱいに飾られている。

 長崎市はこのたび、小川さんの活動を、スポーツや文化など様々な文化を入り口に平和への思いを発信する「平和の文化」事業に認定した。13日、認定書の交付式があり、長崎原爆資料館の篠崎桂子館長から、小川さんに平和の文化事業の認定書が手渡された。篠崎館長は、「分かりやすく、誰もが参加しやすい活動。当たり前の日常の尊さを感じてもらいながら、平和の輪を広げるもので、認定事業にふさわしい」と話した。

 小川さんは「あと23年後、被爆100年に1千枚を目標にしている。大学生の孫娘が、後を引き継いでくれると言っているので認定を皮切りに頑張ってほしい」。孫の長門百音(もね)さん(19)は、小川さんに買ってもらった一眼カメラを持って、交付式に参加した。大学に進学した今春から、小川さんの活動を本格的に手伝っている。「おじいちゃんの思いを全部伝えられるのか、自信はないけれど、出来るだけ頑張って継承したい」と話した。

 入場無料。会期は10月2日まで。9月20日、26日は休館。問い合わせは同館(095・818・4247)。(岡田真実)