第7回テープの中の死刑囚「恵まれている」 被害者支援に関わる弁護士は

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聞き手・阿部峻介
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 死刑の執行を2日前に告知され、実際に執行されるまでの死刑囚の肉声が録音されたテープ。死刑にかかわった経験がある識者に聞いてもらい、感想や考えを語ってもらった。

弁護士 高橋正人さん

 テープに出てくるこの人(死刑囚)は幸せだ。拘置所の職員が「遠慮なくなんでも言って」とか、「面会に来る姉に対して言い忘れることがないようにね」とか。こんなに恵まれた「殺され方」はない。

 テープを聴いて思い浮かんだのは、2008年に起きた強盗殺人事件の裁判だ。被害者が被告人に質問できる「被害者参加制度」を使い、弟を殺害されたお姉さんが「これだけは聞きたい」と質問したのが、弟の最期の様子だった。「苦しみながら死んでいったのでしょうか」と。被害者は最期の言葉も家族に残せず、苦しんで亡くなるのに、やった方の人間は2日間も言いたいことが言える。

 かつては2日前、3日前の執行の告知の方が残酷だっていう議論だってあった。生煮えの状態になって、自殺する人だっていた。直前に告げた方がまだ苦しむ時間が短くていいじゃないかと。そういう議論自体がとんでもないと思う人だっている。

「加害と被害、両方の立場から議論を」

 犯罪被害者でつくる「あすの…

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