台湾で震度6強の地震が2度発生 1人死亡確認、ビル倒壊や橋落下

花蓮=石田耕一郎
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 台湾東部・台東県で17日夜から18日午後にかけ、最大震度6強を記録する大きな地震が2度、発生した。台湾の中央気象局(気象庁)によると、最大マグニチュードは6・8。消防などによると1人が死亡、79人の負傷者が確認された。同県や隣接する花蓮県などで橋が落下したり、中層階のビルが倒壊したりする被害が出ており、当局が捜索や救出活動を続けている。

 中央気象局によると、最初の大きな地震は17日午後9時40分(日本時間同10時40分)過ぎに起きた。震源は台東県関山鎮の地下7・3キロでマグニチュードは6・4だった。2度目は18日午後2時40分過ぎ、同鎮の北方にある同県池上郷の地下7キロを震源に起き、マグニチュードは6・8だった。

 台湾メディアは同局の説明として、2度目の地震が本震だと伝えている。

 2度目の地震で、台東県の北側にある花蓮県では、コンビニエンスストアが入居する市街地の中層ビルが倒壊したほか、橋が落下し、複数のけが人が出た。同県にある台湾鉄道の東里駅では、停車中の列車が脱線して横転、駅舎が倒壊した。道路の舗装にも広範囲にひびが入るなどしている。当時、県内の市街地にいたタクシー運転手の男性(60)は「立っているのがやっとだった。道路もあちこちで寸断しており、花蓮で感じた地震では一番激しかった」と話した。

 南部の高雄市でもエレベーター内に閉じ込められる事故が報告されている。

 蔡英文(ツァイインウェン)総統は18日、訪問先の中部・南投県で「すでに対策本部を設置して救援活動を進めている」と説明し、市民に対し、余震への注意を呼びかけた。(花蓮=石田耕一郎)

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