高齢者に肖像画を贈り続けて半世紀 75歳の画家のいまの目標は

中村純
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 19日は「敬老の日」。静岡県焼津市出身の洋画家八木道夫さん(75)=東京都町田市=は、焼津市内在住の高齢者4人の肖像画を寄贈した。故郷への恩返しとして毎年描いており、今年で49年目。贈った絵は171枚になる。

 妻由利子さん(75)と今月5日、焼津市を訪れ、中野弘道市長に肖像画を手渡した。市内の106~102歳のお年寄りの写真をもとに約2カ月かけて描いた。モデル本人とは直接会わないが、「写真を見て、家族からもエピソードを聞いて、その人の今までの人生を想像しながら描いている」と八木さん。

 作品は単に顔が似ているだけでなく、おしゃべり好き、恥ずかしがり屋といったような内面がにじみ出るような工夫を凝らしたという。「100歳まで生きて、自分で自分の肖像画を描いてみたい」がこれからの目標の一つだ。

 八木さんは生まれつき耳が不自由だが、幼少の頃から絵の才能を発揮し、国内外の絵画展で数多くの賞を受賞。ピエロをテーマにした作品が多く、パリのルーブル美術館の展覧会に展示されたこともある。

 4人の肖像画は中野市長が、お年寄りを訪ねて直接手渡す予定だ。(中村純)