狩野永徳の国宝障壁画が5年ぶりに里帰り 大徳寺聚光院

西田健作
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 狩野松栄・永徳が16世紀に描いた国宝の障壁画46面が5年ぶりに大徳寺の塔頭(たっちゅう)・聚光(じゅこう)院(京都市北区)に里帰りし、3日から特別公開されている。京都国立博物館に寄託され、通常、聚光院には複製品が設置されている。桃山時代を代表する絵師・永徳が手掛けた国宝を、本来の空間で見られる貴重な機会となっている。

 聚光院は1566年に戦国武将の三好義継が創建した寺院で、千利休の菩提(ぼだい)寺としても知られる。本堂の障壁画は狩野派3代目の松栄と、息子で4代目の永徳によって描かれ、主要な部分は若き日の永徳が担当した。特に本堂中心部のふすまに描いた「花鳥図」(16面)は、梅や松の巨木を描いた永徳の代表作とされる。永徳は安土城大坂城、聚楽第の障壁画も手掛けたが、戦火によりほとんどが焼失している。

 聚光院は茶道三千家歴代の墓所でもあり、通常は非公開。同所に国宝が戻るのは2017年3月以来だという。5年ぶりに本堂で障壁画を見た小野澤虎洞住職は「複製もいいなと思っていたが、元に戻してみると全然違う。400年の歴史を感じる」と話した。特別公開では国重要文化財の茶室「閑隠席(かんいんのせき)」「枡床席(ますどこのせき)」も見ることができる。

 23年3月26日まで。説明を聞きながら作品を見るツアー形式で、大人2千円、中学高校生1千円。予約優先。問い合わせは京都春秋(075・231・7015)。西田健作