主役は「旬じゃない」魚 秋限定、人気の健康弁当が新作に衣替え

大平要
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 【静岡】遠鉄ストア(浜松市)が販売する「栄養はなまる弁当」が今月1日から、秋限定の新作に衣替えした。高齢者のフレイル(虚弱)予防を掲げ、浜松産の食材を多く使うのが特徴だ。昨年の春に発売し、累計7万食を売り上げるヒット商品となっている。

 地元産食材の活用を目指す生産者や飲食店でつくる「浜松パワーフード学会」が企画し、メニューは聖隷福祉事業団の栄養士が監修。製造は地元の仕出屋「竹泉」が担当する。カロリーはしっかり確保しながら、塩分は3グラム以下と通常の弁当の半分ほどに抑えている。塩やしょうゆ、みそをなるべく使わず、素材やだしなどの風味を生かした味付けを工夫する。

 メニューは季節ごとに変わり、今回が第7弾。昨秋の商品がシリーズ最高の売り上げを記録したこともあり、おかずはあまり入れ替えなかった。今回も25品目のうち、鶏肉、マイタケ、米、卵など14品目が地元産の食材だ。

 ただ、メインのおかずの魚を、スズキからクロダイに変えた。自らも飲食店を経営する同学会の秋元健一会長は「クロダイの脂がのるのは冬から春先まで。今は旬ではありません」と打ち明ける。

 あえて旬ではない魚を使うのはなぜか。実はこの時期、浜名湖ではクロダイがアサリの稚貝を食べ、アサリの漁獲減につながっている可能性があるというのだ。「クロダイを使うことで、アサリを守りたい。脂が少ないあっさりした今のクロダイも、調理次第で十分おいしく食べられる」。たまねぎといっしょにオリーブオイルであえ、青のりをかけて味付けした。

 1食税込み678円。遠鉄ストア全33店とマツモトキヨシさぎの宮駅前店で、11月末まで販売する。(大平要)