榛名由梨(はるな・ゆり)の十八番、「無法松の松五郎」が帰ってくる。元宝塚歌劇団トップスターで初代オスカルの榛名がデビュー60周年を記念して10月、名作ミュージカル「永遠物語」の再演に挑む。心清らかな人力車夫、男役の決定版だ。
「見返りを求めず、純粋に人を思う心。それこそが二枚目やから」。榛名が演じる富島松五郎は荒くれ者の人力車夫だが、実は情に厚く、病死した陸軍大尉の妻子をいちずに支えていく。明治の福岡県を舞台にした岩下俊作の小説が原作で、映画「無法松の一生」でもよく知られる。
初演は1982年、月組トップから専科へ移るとき、演出家の草野旦に「榛名にぜひ」と、あたためていた演目を差し出された。武骨な役に最初は驚いたが、あたたかくひたむきな役柄が榛名にはまり、代表作になった。
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