欠けていた国民のコンセンサス 分断生んだ国葬が持つ意味は

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聞き手・桜井泉 聞き手・小村田義之 聞き手・岡田玄
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 凶弾に倒れた安倍晋三元首相の国葬が27日に行われる。政治家の国葬は吉田茂元首相以来、55年ぶりで戦後2人目だが、反対の声は収まらない。この分断をどう見ればいいのだろうか。

論者3人による論考「耕論」です。森暢平さんは戦後唯一行われた吉田茂元首相の国葬との比較から、松田小牧さんは若者に国葬賛成が多いことに着目して語ります。南野森さんは国葬に法的根拠が必要かどうかを論じています。

乏しい国民の一体感 森暢平さん(メディア研究者)

 岸田文雄首相は、ことあるごとに「丁寧な説明」を強調しています。しかし安倍晋三元首相の国葬の理由をいくら説明しても反対の世論は収まりません。衝撃的な事件の直後、安倍氏の死を悼む声が湧き起こり、首相は判断を誤ったのではないでしょうか。

 歴史的に見れば国葬は、国家に功績のあった人の死を国民全体で悼む共同体としての行事であり、近代国家において国民統合の役割を果たしました。しかし今回は、自民党内の支持基盤が弱い岸田首相が「党内政治」しか目に入らず、安倍氏に近い保守派に配慮して進めたものです。国葬は著しく党派性を帯びており、人々はしらけています。

 さらに安倍氏をはじめ多くの…

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