知事の国葬参列撤回を野党が要望 県は方針崩さず半旗掲揚も 熊本
長妻昭明
安倍晋三元首相の国葬をめぐって、熊本県内の野党4党は20日、公費での参加を表明している蒲島郁夫知事に対して、参加を撤回して県民に弔意の強要をしないことなどを求める要望書を提出した。県側は知事の参加の方針を崩さず、国葬当日は県庁に半旗掲揚することを明らかにした。
要望したのは立憲民主、共産、社民、新社会4党の県組織。報道機関の世論調査でも国葬には反対が多数で、安倍元首相は「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」との関係が指摘されているとして「県として国葬に反対し、知事の参加表明を撤回すること。半旗掲揚や弔意の強要もしないこと」を要望した。
要望書を受け取った田嶋徹副知事は「国葬は国から知事に対して案内がなされた公式行事で、知事が出席するのは当然だ」とした上で、「熊本地震や豪雨災害からの復興を目指す県に厚い支援をしていただいた感謝を表すために、県庁舎などで半旗を掲げる」と語った。県として感謝を表すだけで、県民に弔意を強要するものではないとしている。(長妻昭明)