住宅・商業地の下落幅縮小 工業地は14年ぶり上昇 静岡・基準地価

床並浩一
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 7月1日が基準日の地価(基準地価)を都道府県が調べる今年度調査で、県内住宅地の平均価格は6万4千円で、前年度より0・9%下落した。商業地は0・6%低い13万9900円で、ともに14年連続で下落したが、一部で需要の底堅さや回復がみられ、下落幅は縮小。工業地は14年ぶりに下落から上昇に転じた。

 価格は1平方メートルあたり。工業地は0・1%高い4万5700円だった。

 前々年度と比較した前年度の下落率は、住宅地がマイナス1・2%、商業地もマイナス1・2%、工業地はマイナス0・3%で、それぞれ0・3ポイント、0・6ポイント、0・4ポイント改善した。

 県土地対策課の担当者は住宅地について「生活利便性の高い地域や人気が高い別荘地では需要が堅調で、上昇率が拡大しているところもある」と指摘。コロナ禍による行動制限が緩和されたことで、商業地も消費者や観光客が戻るなどにぎわいを取り戻しつつある地点で回復がみられるという。

 工業地についてはコロナ禍で浸透した「巣ごもり需要」も背景に「高速道路にアクセスしやすい地点に工業団地が整備され、物流倉庫が進出する例がある」と指摘する。

 一方、少子高齢化や若年層の人口流出で過疎化が進んでいる地域では依然として下落傾向が続いているという。

 県内の最高価格地点は、住宅地が34年連続で静岡市葵区西草深町の地点で前年度より4・3%高い29万1千円に上昇。商業地は24年連続で同区呉服町2丁目の地点で、前年度と横ばいの143万円だった。

 基準地価の平均価格は、すべての調査地点の合計価格を地点数で除算して算出。平均変動率は各調査地点の対前年変動率の合計を地点数で割った。

 前年度と比較して変動を調べた県内の継続調査地点数は住宅地408▽商業地が146▽工業地26(全用途580)。林地は25地点だった。(床並浩一)