東海市の住宅地が急上昇 名古屋への利便性が人気 愛知の基準地価

佐藤瑞季
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 愛知県内の基準地価は住宅地、商業地ともに2年連続で上昇した。県内の平均変動率は、住宅地が1・5%の上昇(昨年は0・2%の上昇)、商業地は2・3%の上昇(同1・0%の上昇)だった。公表は21日付。

 基準地価は土地取引価格の目安になるもので、7月1日時点の1平方メートル(林地は10アール)あたりの標準価格。県内全54市町村の計903地点を調べた。県内の平均変動率は、住宅地は全国4位(昨年6位)、商業地では3位(同3位)だった。

 市町村別では、住宅地の上昇率1位は東海市(5・6%)で昨年の10位(1・0%)から急上昇した。名古屋市へアクセスがしやすく、駅前の開発がすでに進んでいる一宮市などの価格が高くなったことで、名古屋市へ通勤可能な東海市の人気が高まったという。

 調査を担当した不動産鑑定士の小森洋志氏は「東海市の住宅地は開発中で、住宅はまだ多くない。需要に対して供給が少なくなり、上昇した」と説明する。

 2位は刈谷市(4・8%)、3位は安城市(4・6%)といずれも西三河地域が続いた。「愛知は製造業が強い。コロナ禍でも堅調な企業の従業員は、住宅購入の意欲が失せていない」(小森氏)。今後の利上げなどを見越して、早めに土地を取得しようという需要もあるとみられる。全体では36市町(昨年20市町)で価格が上昇した。

 一方で、新城市南知多町、美浜町、東栄町、豊根村などをはじめとする17市町村(昨年30市町村)は下落した。下位5市町村は昨年と同じで、小森氏は「高齢化や過疎化が進んで価格が下落しており、しばらく状況は変わらないだろう」とみる。

 商業地の市町村別の上昇率は1位が安城市(4・5%)、2位は名古屋市(4・4%)、3位は刈谷市(4・1%)だった。安城市や刈谷市は住宅需要が高く、商業地にマンションなどが建てられていることが要因だという。(佐藤瑞季)