「社会、嫌い」と教え子に言われ…かつての「地図好き少年」は動いた

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小若理恵
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 小学生の頃、地図帳を広げては全国各地を旅した。

 山や川、地形を思い浮かべ、その土地ならではの気候風土に根付いた産業、特産物、伝統、地域文化のなり立ちを本や教科書で調べる。

 父が運転する車でドライブをしているときも、車窓の風景と手元に広げた道路地図を見比べてワクワクした。

 曲がりくねった道に差し掛かると「昔は川やったんやろうな」。

 父と釣りに向かった海辺の町では「このあたりは漁業が盛んなんだな」。

 社会への扉を開いてくれたのが地図だった。

 大阪市立明治小学校の永井健太教諭(36)は、地図が大好きな少年だった。

 大学生になり、少年は地図の中を飛び出した。

 青春18きっぷで東北や北海道を巡り、バイクで四国や九州を周遊。

 全国各地を訪れ、自然や人の生き様に触れた。

 卒業後は教師の道へ。専門の教科は、もちろん社会科を選んだ。

 「たくさんの情報が詰まった地図帳の魅力を子どもたちに感じてもらえる授業をしたい」

 でも、たちまち壁にぶつかった。

 子どもたちに「社会科の授業は好き?」と聞くと、「きらい」「おもしろくない」と期待はずれの反応が返ってくる。

地図に魅せられ、社会科の先生になった永井さん。壁にぶつかった後、試みた授業の工夫とは。

 地図帳が副教材として配られ…

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    武田緑
    (教育ファシリテーター)
    2022年9月29日0時42分 投稿
    【視点】

    「楽しく学ぶことができる」 今の時代、その価値は、ものすごく大きいです。 「今がんばって勉強したら将来しあわせになれるよ」という、 立身出世の論理で子どもたちが希望を持って勉強できた時代もあったのでしょうけれど、今の日本はそうでは