プーチン氏のリスクともなる「部分的動員」 住民投票も急ごしらえ

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根本晃 ロンドン=金成隆一
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 ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ侵攻での苦境を打開しようと、「部分的動員令」の発動へ踏み切る考えを示した。欧米諸国との対決を訴えることで兵力の補充について国民に理解を求めたが、動員の対象が広がれば、侵攻を支持する世論にも影響を与える可能性がある。

 「我が軍が千キロを超える前線で対峙(たいじ)するのは事実上、西側集団の全戦争マシンだ」

 プーチン氏は21日の演説で、ロシアが戦うのはウクライナ軍だけでなく、北大西洋条約機構(NATO)を中心とする欧米勢力全体だと訴えた。

 ロシアは2月にウクライナへの全面侵攻を開始したが、3月末には首都キーウ(キエフ)周辺から撤退。東部、南部の制圧に目標を絞ったものの、その見通しは立たない。7月にルハンスクの「完全制圧」を宣言したが、その後占領地を広げられないままだ。反対に8月からは南部でウクライナ軍の反転攻勢を受け、同軍が北東部ハルキウ州で反転攻勢に出ると、ほとんど交戦しないまま占領地を放棄した。

 ロシアは本土が攻撃されれば、「防衛のためすべての手段が許される」(メドベージェフ前大統領)としてきた。劣勢が伝えられる中、ロシアがウクライナで占領する地域で住民投票を強行するのは、一気に占領地の併合に踏み切って「ロシア領土」とみなす考えを強調することで大量破壊兵器の使用もちらつかせ、ウクライナへの抑止力にしたり、欧米に同国への武器供与に二の足をふませたりする狙いがあるとみられる。

 ただ、部分的とはいえ、動員…

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