日本版「排出量取引」が東証でスタート 脱炭素へCO2を売買

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長崎潤一郎
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 企業間で二酸化炭素(CO2)の排出量を取引する「カーボン・クレジット市場」の実証事業が22日、東京証券取引所で始まった。温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル(脱炭素)」の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入などで削減した分を売買する。

 実証事業は経済産業省の委託で行われる。電力や金融、製造など幅広い業界から145社・団体が参加。再エネや省エネ機器の導入のほか、森林整備による吸収分を削減量として国が認証する「J―クレジット」を実際に売買する。初日はCO21トンあたり1600~1万円で取引された。

 参加企業の意見を聞きながらシステムを改善し、2023年度以降に本格スタートする。将来的には企業が設定する目標を上回って削減した分を新たにクレジットとして国が認証し、目標を達成できなかった企業が買う取引も始める予定だ。

 排出量取引はCO2の排出に価格を付ける「カーボンプライシング」と呼ばれる。鉄鋼や化学などの業種は排出をゼロにするのは難しく、「実質ゼロ」の実現には企業間で排出量を調整する仕組みが不可欠だ。CO2に価格が付けば、CO2を回収して地中に閉じ込めるなどの脱炭素ビジネスも広がりやすくなる。

 記念式典で経産省の長峯誠政…

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    蟹江憲史
    (慶應義塾大学大学院教授)
    2022年9月23日13時18分 投稿
    【視点】

     遅きに失した感はあるものの、ようやく脱炭素へ向かうこうした仕組みが日本でも動き出したことは前向きにとらえたい。  よい取り組みではあるが、記念式典の写真に写っているのは男性ばかり。この時期になってのスタートといい、日本のサステナビリティ