「虫はバイト」雑草も土の力に 農薬も肥料も使わないソバ栽培に挑む

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辻岡大助
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自然栽培百姓 千葉陽平さん(47)

 山形県米沢市の南原地区に晩夏、白くかれんな花が咲くソバ畑が広がり、ミツバチやチョウが忙しそうに飛び回る。「この虫たちは、うちのバイトなんですよ」。ソバが実をつけるのに必要な受粉を促す働き者たちだ。

 この地のソバ栽培は400年を超す伝統があり、上杉景勝に仕えた家老、直江兼続が奨励したのが起源と伝わる。担い手が不足していると聞き、遊休農地を借りて自らソバを作り始めたのが8年前。農薬も肥料も使わない「自然栽培」の挑戦だった。

 就職した土木会社の初任地は山形。ダム建設の現場が性に合わず、26歳で退社した。高畠町で魚屋を営む社長の人柄にひかれ、任された系列の八百屋で、東京の客から「無農薬の野菜はある?」と尋ねられた。集めて箱詰めして送ると喜ばれた。その魅力を探るため千葉の農家に足を運び、無農薬栽培の畑でニンジンをかじってみた。

 「衝撃でした。すべてのバランスがとれていて食べ終わった後もスッキリ。これがニンジンの味なんだと」

 こんな農作物を手がけたいと…

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