「幻」のビートルズ来日映像が開示 最終公演も、識者「歴史的意義」

田中恭太
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 ビートルズの1966年の日本公演。警視庁が警備の様子を撮影した「幻」のフィルムが56年の時を経て開示された。研究家が「世界中のビートルマニアが驚く歴史的な映像」という、その内容は――。

 映像は、ビートルズが来日した66年6月29日~7月3日に撮影された。「国賓級」とも言われる当時の警備態勢が記録され、警視庁で長年保管されていた。

 開示された映像は35分40秒。白黒で音声はない。

 「ザ ビートルズ来日に伴う警備 警備課機動隊」。映像は手書きのタイトルで始まり、警備会議や、会場や空港周辺での検問などが収められている。

 「亡国ビートルズ排撃」という横断幕をかけた街宣車が、撮影者の方に突っ込んでくる場面もあった。

 ジョン・レノンポール・マッカートニー、ジョージ・ハリソン、リンゴ・スター。メンバー4人の姿もある。

 法被姿で日航機のタラップを下り、車で武道館の玄関に到着。ステージでの演奏シーンもあった。

 ビートルズ研究家の大村亨さんは「世界中のビートルマニアが驚く映像だ。当時の空気感も伝わり、歴史的な意義もある」と話す。

 公演は6月30日夜、7月1日の昼夜、2日の昼夜の5回あった。映像には、これまで公になっていなかった2日夜の「最終公演」も含まれていた。

 大村さんは「初日はマイクトラブルもあり、最終公演が一番盛り上がったとされていた。ハンカチを振るファンにメンバーが手を振って応えており、会場内の様子がよくわかる」と話した。

 開示を受けたのはNPO法人「情報公開市民センター」で、2015年に開示を求めた。メンバー以外の顔にモザイク処理をすべきかが最高裁まで争われ、18年に「鮮明で個人識別が可能」との判断が確定した。

 このため、開示映像では、ファンや警察官だけでなく、「5人目のビートルズ」とも言われるマネジャーのブライアン・エプスタイン氏らの顔にもモザイクが施された。田中恭太