黄泉の国へようこそ 徳島市立考古資料館で横穴式石室展

東孝司
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 「黄泉(よみ)の国へようこそ」と題した特別企画展が、徳島市考古資料館(徳島市国府町西矢野)で開かれている。遺骸を安置するのに「横穴式石室」を採用した県内の古墳に焦点を当て、その石室の構造や副葬品の違いなどについて、200点の出土遺物や多数の写真パネルで紹介している。

 館によると、横穴式石室は古墳の中心の「玄室」を広く取ることで遺骸を順次安置する「追葬」を可能にした形態。畿内では5世紀には造られ始めたが、県内では6世紀後半になってからで、645年の「大化の改新」の後は古墳築造に人々を動員することが強く制限されるなどしたため、7世紀半ばには姿を消した。

 主な展示資料は、阿波忌部(いんべ)氏にゆかりがあるとされる忌部山古墳群(吉野川市)の須恵器、多数の副葬品が出土した学原剣塚古墳(阿南市)の頭椎大刀、2基の円墳からなる段の塚穴(美馬市)の馬具など。地域によって石室の構造が異なることが分かるよう実測図なども掲示している。

 会期は11月27日まで(月曜と祝日翌日の平日は休館)。期間中の9月25日、10月2、29日、11月27日の午後0時半から、学芸員による展示解説と近くの矢野古墳の石室の見学会を合わせた催しがある。申し込み不要。このほかにも記念イベントがあり、詳細はホームページで紹介している。(東孝司)