久保「前とはだいぶ違う」 原点回帰でないW杯仕様の4-2-3-1

デュッセルドルフ=勝見壮史
[PR]

 ドイツで合宿中のサッカー日本代表(世界ランキング24位)は、23日にデュッセルドルフであった国際親善試合キリンチャレンジカップで米国(同14位)に2―0で勝利した。11月20日開幕のワールドカップ(W杯)カタール大会に向けてチーム作りの仕上げに入る段階だが、一つの変化があった。

 日本の布陣は、1人のFWの後ろに攻撃的MFが3人構える「4―2―3―1」。W杯アジア最終予選を勝ち抜いた「4―3―3」ではなかった。

 それでも、選手たちは迷わずにプレーしていた。敵陣でパスをカットした速攻からMF鎌田大地が決めた前半25分の先取点のように、何度も逆襲からゴールを脅かした。試合後、DF陣の要、冨安健洋は言った。「僕たちのやり方、進むべき方向性が少しずつ見えてきた」

 布陣変更の背景には、W杯で戦うチームとの力関係がある。森保一監督は「アジア最終予選から相手の力は格段に上がる中、守備から攻撃にどれだけスムーズに移れるか」。守備を意識した配置から、いかに効率よく得点を狙うか。強豪との対戦を想定し、逆襲が勝利への鍵になると踏む。

 MFを中央に3人置いた従来の布陣では前線の人数が少なくなる。速く前線に球を預けたいとき、FW1人では狙われやすく、近くに攻撃的MFを1人加えることで攻撃の厚みは増す。米国戦では、中央のトップ下で先発した鎌田に縦パスが入る場面が多く見られた。狙いは、はまった。

 アジア最終予選序盤までの4―2―3―1は、ドリブルやシュートが得意な攻撃的MFを並べ、自由にプレーさせていた。

 今回は違う。左右のMFには米国のサイドDFをマークするよう、はっきりと「守備のタスク」があった。左MFで先発し、自陣深くまでDFを追って守備を安定させた久保建英が言った。「前とは、だいぶ違う印象ですね」

 原点回帰ではない。これが日本のW杯仕様だ。(デュッセルドルフ=勝見壮史)