「弔旗掲揚」15市 「予定はない」12市 ぎりぎりまで検討の市も

国葬

相江智也 田中久稔
[PR]

 政府が27日に予定している安倍晋三元首相の国葬を前に、朝日新聞千葉総局は千葉県内の全37市に当日の対応を聞いた。22日までに、千葉市など15市が庁舎などに「半旗を掲げる」と決めた一方、船橋市など12市が「予定はない」、10市が「検討中」や「未定」と回答した。半旗を掲げるとした市でも職員が黙禱(もくとう)する予定はない。市立学校で対応する市はゼロだった。

 岸田文雄首相は国葬に際し、「国民一人ひとりに弔意を強制するものではない」と述べている。中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬(2020年)など過去の首相経験者の国葬や合同葬では、行政機関や国民に弔旗の掲揚などを求める閣議了解をしてきたが、今回は見送られ、自治体に協力も要請していない。このため、判断はそれぞれの自治体に委ねられる形になった。

 県は当日、県庁で半旗を掲げる方針を示している。国葬に出席予定の熊谷俊人知事は「政府が国葬と決めたのであれば、それにふさわしい対応をするのが我々の役割」と説明している。一方、県教委は県立学校に対して「弔意を求める予定はない」とした。

 「半旗を掲げる」と回答した15市の中には、県の対応に倣うとした市があった。銚子や成田、旭、八千代、鴨川、四街道、匝瑳、山武の各市は、県の対応を判断理由の一つに挙げた。成田市浦安市は「国の儀式として執り行われるので、市として弔意を表明する」などと説明した。

 また、銚子市は「中曽根元首相の合同葬の際にも半旗を掲げた」ことを理由に挙げた。館山市は、安倍氏が死亡した時にも半旗を掲げており、対応をそろえるとした。

 半旗を掲げる場所としては、旭市など市の本庁舎のみとした市のほか、浦安市など消防庁舎や文化会館など他の公共施設を含むケースもあった。市立学校で対応する市はなかった。

 一方、「半旗を掲げる予定はない」と回答した12市のうち、船橋、柏、茂原、佐倉、東金の各市は「国から通知や要請がないため」などと答えた。

 国葬に対する世論が自治体の判断にも影響を与えている。「予定はない」と回答した市川市いすみ市は「世論が賛否で二分されている状況のため」と判断理由を説明。香取市は「国葬に対して賛成・反対のどちらの立場も示さないことにしている」とした。

 また、「半旗を掲げる」と回答した南房総市でも、担当者は「世論調査で賛否が分かれており、市民の中にも様々な意見がある。(半旗掲揚は)国葬儀の是非や賛否を示すものではない」と話した。

 22日時点の取材で「検討中」と答えた各市は、国葬の間際まで検討するという。市原市は、国から通知などがあれば協議するとして「未定」と答えた。近隣市の判断を参考にする市もある。鎌ケ谷市の担当者は「まだ悩んでいる。他市の判断をみている」。富津市の幹部は「微妙な問題なので、決定は26日夕になるかもしれない」と話す。(相江智也 田中久稔)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【期間中何度でも15%OFF】朝日新聞モールクーポンプレゼント