バイオリンの弓、「象牙」並み規制案 ブラジル産の木が絶滅の危機

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編集委員・石合力
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 バイオリンなど弦楽器の弓の材料に使われる木が絶滅の危機にあるとして、産出国ブラジルが商業取引の全面禁止を提案している。音楽関係者の間では、種の保存の重要性は認めつつも、海外での演奏活動や弓の製作などに大きな支障が出かねないとの懸念が広がっている。

 ペルナンブコ(別名・ブラジルボク)と呼ばれるマメ科の木で、16世紀からのポルトガルの植民地時代に赤色染料として使われた。18世紀半ばごろ、ブラジル大西洋岸のペルナンブコ州で育つものが弦楽器の弓の材料として注目され、今でも高級弓の材料として使われている。

 ブラジル政府によると、約5世紀に及ぶ伐採で大西洋岸の森林面積は当初の12・4%まで減少した。2007年、ペルナンブコは、絶滅のおそれのある動植物の国際取引を規制するワシントン条約の「付属書Ⅱ」に分類され、国際取引には、輸出国による輸出許可書が必要になっている。

 ブラジル政府は、その後も弓の材料として違法な伐採や密輸などが相次いでいるとして、今年11月にパナマで開かれる同条約の締約国会議に向けて、最も厳しい「付属書Ⅰ」に格上げする提案を提出した。

 提案では、材料のほか、現行では対象外となっている楽器や弓の完成品、部品なども商業取引を禁じる規制対象にしている。同条約で輸出入が原則禁止されている象牙、象牙製品並みに取引が制限される可能性がある。

海外での演奏活動に支障も

 提案では、海外ツアー中のオ…

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