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NPO代表、五輪経て手応えと課題 療養中の子がスポーツ通じ自立

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何だったのか、東京五輪パラリンピック【インタビューシリーズ】

 東京五輪・パラリンピックをきっかけに、市民がスポーツに取り組む機会が増える――。そんな青写真を描いていたスポーツ関係者もいました。中でも、今までスポーツをすることがかなわなかった子どもたちを取り巻く環境や意識は、変わりつつあるのでしょうか。長期療養生活を送る子どもたちにスポーツを楽しむ場を橋渡ししている認定NPO法人「Being ALIVE Japan」理事長の北野華子さん(35)に話を聞きました。

 ――2015年にNPO法人を立ち上げ、支援の輪を広げてきました。どんな活動をしてきたのでしょうか。

 「入院治療中の子どもが病院で行うスポーツ活動(コロナ禍の影響で休止中)や、プロスポーツチームなどに『入団』する事業が主な柱です。入団事業では、子どもが半年以上にわたって練習などに参加しています」

 「今年は千葉ロッテマリーンズさんがプロ野球界から初めて参加し、急性リンパ性白血病の子どもが『入団会見』を開き、8月末には本拠地で始球式に臨みました。入団事業にはこれまで、13チームに22人が入団しています(9月18日現在)」

 ――東京オリパラにむけた準備、開催と軌を一にするように活動してきました。この間、何か変化を感じていますか。

 「チームとして取り組むケースは、支援を始めたころはまだ多くはなかったと思います。選手でも、社会貢献をやりたいと思っていても、何から、どう始めたらよいのか分からなかった、という声をよく聞きました」

東京五輪・パラリンピックから1年。「復興」「多様性と調和」などがうたわれた祭典は何を残したのでしょうか。詳しい識者や関係者に、功罪も今後の課題も聞きました。記事の後半では、この活動をなぜ始めるに至ったのかについて、留学先の米国で経験したことを語っています。

オリパラ後に応募が増加

 「それが、オリパラやSDG…

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