裸婦像は美かわいせつか 20年行方知らずの「大地の女神」が問う

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紙谷あかり
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 20年間、行方知れずになっていた裸婦像が今春、作者の元に戻ってきた。

 作品名は「テラ・大地」。テラはローマ神話に登場する「大地の女神」のこと。物憂げに手を髪にそえ、脚を組んで横たわる姿がなまめかしい。

 香川県在住の彫刻家、大西康彦さん(80)が制作した。1987年の第51回新制作展で「新作家賞」を受賞している。主催する新制作協会には、洋画家の猪熊弦一郎や建築家の丹下健三、彫刻家の佐藤忠良らが所属したことで知られる。

 高い評価を受けたことで、四国のとある市役所の庭に展示されることになった。地元のロータリークラブが作者の大西さんから買い取り、市に寄贈した。土台には「すべての人類に平和を」とスペイン語で刻まれたが、大西さんは平和を意図して制作したわけではなかったという。

 約2メートルの裸婦像が池の水面に横たわる展示について、「海に浮かぶ日本列島のよう。僕が設置した野外彫刻の中でも、一、二を争う良いロケーションだった」と大西さんは振り返る。

 裸婦像はその後、所在を転々とし、姿を消した。

 その経緯をたどる…

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