国民の分断招いた国葬、首相が間違った三つの対応 林尚行・政治部長

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政治部長・林尚行
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 安倍晋三元首相の国葬は厳かな雰囲気の中、大きな混乱なく終了した。岸田文雄首相は胸をなで下ろしていることだろう。だが、政治的にはとても成功とは言えない。国民の幅広い合意を得られず、分断を招いてしまった。政権の先行きに大きな禍根を残した。

 そもそも「聞く力」を掲げて政権の座に就いた岸田首相には、分断型の政治手法が目立った「安倍路線」に疲れた国民の期待も集まったはずだ。だが国葬反対の世論が強まる中で丁寧に対応できず、説明も尽くせず、政治姿勢に疑問符が付いた。安倍氏の功績ばかりが強調されたこの日の国葬の真ん中に首相がいたことは、「落とし穴」にはまった現状を象徴するようだった。

 何を間違ったのか。

 一つ目は、安倍氏殺害からわ…

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    市田隆
    (朝日新聞編集委員=調査報道、経済犯罪)
    2022年9月28日23時19分 投稿
    【視点】

    今回の国葬については、朝日新聞だけではなく各メディアが、「決定プロセスの拙速さ」「法的根拠のあいまいさ」などを指摘し、様々な問題点を浮き彫りにした。開催を巡り国論が二分された異常な状況に対し、その是非を問うメディアの責任を果たしたと思う。