数キロ伸びる献花列、「反対」響く抗議デモ 国葬の日、あなたは何を

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遠藤隆史、武田啓亮、塩入彩 渡辺洋介 伊木緑前川浩之 島崎周、伊藤恵里奈
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 警察官が大規模な警備にあたる厳戒態勢の中で営まれた安倍晋三元首相の国葬。凶弾に倒れた安倍氏に弔意を示そうと一般献花台を訪れた人は2万人以上に上った。一方で国葬に反対する声は根強く、各地で抗議デモも相次いだ。

 国葬会場となった日本武道館近くの九段坂公園には、一般向けの献花台が設けられた。

 一帯は警察による厳重な警戒が敷かれる中、早朝から花束を携えた人たちが列を作り、予定より30分早い午前9時半に献花が始まった。それぞれ手荷物検査を受けた後、花を手向けていた。泣きながら献花する姿もみられた。

 列は午後1時ごろには一般献花台から少なくとも3・5キロほどにまで延びた。内閣府は午後2時過ぎ、ツイッターで「今から並んでいただいても、どんなに少なく見積もっても献花まで3時間以上かかる見込み」と呼びかけた。午後4時ごろには「待機列 最後尾」とのプラカードを掲げた案内係が、列に加わろうとする人たちに「3~4時間はかかります」と呼びかけていた。

 一般献花は当初、午後4時までの予定だったが、午後5時すぎまで列には人が加わった。都内の50代女性は締め切り直前に滑りこみ、「間に合ってよかった」。当初は来る予定はなかったが、テレビ中継で国葬を見て「行かないと後悔する」と思い立った。

 東京都中野区の女性(60)は昼過ぎに並び始めてから約3時間かけて献花した。「こんなに時間がかかると思わなかったけど、安倍さんの無念さを悼みたい気持ちを形に示せて良かった」と話した。

 千葉市の女性(68)は足が悪く杖をつきながら献花にやってきた。列が進む流れに追いつけず、後ろに並ぶ人に抜かれ、6時間かかった。40代の息子2人は就職氷河期世代。「最初は非正規社員だったが、アベノミクスのおかげで経済が上向き、正社員になれたと思っている」と話した。

 東京都渋谷区から来た女性(78)は、あまりの長蛇の列に献花をあきらめた。「長時間待つのは体力的に厳しい。気持ちだけ置いて花は家に飾ります」と残念そうに帰宅した。

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 一方、会場周辺の千代田区立…

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    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2022年9月28日1時11分 投稿
    【解説】

    SNSで数キロの列が話題となっています。政府側では一般献花は23000人だったそうです。では、吉田茂の時の国葬ではどうだったでしょうか。小和田次郎『デスク日記』はこの時期の政治状況をメディアの側からみた秀逸な同時代史です。筆者の実名は原寿雄