交易船か武装船か 海外に開く日本海、板に描かれた古墳時代の大船団

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編集委員・中村俊介
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 日本海は列島各地をつなぐ海の大動脈だ。そこに面する但馬地方(兵庫県北部)もまた、海上交通の要衝のひとつだった。豊岡市の袴狭(はかざ)遺跡で出土した古墳時代前期のスギ板に、十数隻の古代船の絵が見つかったのは2000年春のこと。この「大船団」の正体はいったい?

 表面を特に整えてもいない2メートルほどの板材をキャンバスに、シンプルな船影十数隻が、一見落書きのような細い線で刻まれている。丸木舟に舷側板などを加えて補強した、外洋航行も可能な準構造船と呼ばれるタイプ。大規模な船団をモチーフにした原始絵画の出現だった。

 真ん中の長大な船を複数の小型船が取り囲む。実際の規模はわからないが、考古研究者の故・佐原真さんが指摘した、大事なものは大きく描くという原始絵画のルールに照らし合わせれば、中心の大型船は特別な意味を持つとみてよさそうだ。

 「明らかに配置を意識してお…

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