集金袋はもう古い? 3児の父が挑む保育園の「キャッシュレス」

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高橋諒子
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 給食費や延長保育料、行事参加費――。保育園や学校の費用を「集金袋」で集める慣習は今も残るが、保護者には釣り銭のないように現金を用意する手間がかかり、先生たちも計算などに膨大な作業を抱える。双方の負担を軽くしようと、教育現場向けのキャッシュレスサービスが続々と登場している。現金のやりとりや管理にともなう精神的な負担も減らせるとして注目を集めている。

 東京都武蔵村山市の聖光三ツ藤保育園では、延長保育料など毎月の集金の請求や会計処理が短時間のパソコン作業で完結する。200人超の園児を抱える同園では以前は現金で集めていたが、「一人一人の請求金額を計算したり、回収時は保護者と一緒に集金袋の中身を確認したり。作業が多く、時間がかかっていた」(主任保育士の城戸清香さん)という。支払期限が過ぎた保護者には担任の保育士を通じて催促する必要があり、先生たちの精神的な負担もあった。

 そんな負担を軽くしたのはキャッシュレス化だ。2020年11月に集金支援サービス「エンペイ」を導入。システム上で園児ごとの請求金額などを入力し、無料通信アプリのLINE(ライン)で保護者に通知。保護者はLINEのトーク画面からクレジットカードやスマホ決済、コンビニでの現金払いなどの支払い方法を選べる。

 エンペイの利用には月額利用料(約1万円)や決済手数料(決済金額の約3%)がかかるが、請求通知した直後に支払いを済ませる保護者もいて、「保護者も利便性を認識してくれているのでは」(石川雅昭理事長)と手応えを感じている。

「小銭を用意する不便さ」がきっかけ

 このサービスを展開するフィンテック企業「エンペイ」社長の森脇潤一さん(43)が創業したのも、保護者として「集金」の煩わしさを感じていたことが背景にある。3人の子供を抱え、「お釣りがないように小銭を用意して、準備しても、朝は慌ただしくて集金袋を持って行くのを忘れることもあった」という。

 当時はリクルートで保育園向…

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