筑豊女坑夫の聞き書き、ひとり芝居に 「困難に負けぬ精神」来月公演

神谷裕司
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 福岡県筑豊地方の「女坑夫」たちからの聞き書きが、ひとり芝居になった。10月1日から筑豊を中心に県内で10回の公演がある。

 元女坑夫約80人から聞き書きをした筑豊・鞍手町の井手川泰子さん(89)の本「火を産んだ母たち」(1984年刊、改訂新版は海鳥社から昨年刊行)を、京都で劇団「セザンヌ」を主宰する鞍手町出身の遠藤久仁子さん(68)が脚本化し、自ら演じる。本と同じタイトルで昨年12月に京都で初演したという。

 明治・大正・昭和と筑豊の地の底で過酷な労働を強いられながらも、仲間と心を寄せ合い、自らを励まし、たくましく生きた女坑夫たち。井手川さんは、彼女たちの生き生きとした筑豊弁を記録として残した。

 劇団を40年間続けて1400回以上の公演を重ねてきた遠藤さんは「筑豊の女坑夫たちの存在は、困難に立ち向かう精神を私に教えてくれる大切なよりどころだった。日本の近代化を支えたのは筑豊の炭鉱。郷里は私の誇りです。多くの人に見てほしい」と言う。

 京都での初演を見たという井手川さんは「涙が出ました。私が出会った(元女坑夫の)おばあさんたちは皆、亡くなられたが、この芝居を見たら、どんなに喜んでくれたことだろうか」と話した。

 公演では井手川さんの話もある。日程は次の通り。

 10月1日=鞍手町▽2日=鞍手町▽8日=北九州八幡西区▽9日=中間市▽12日=鞍手町▽15日=福岡市東区▽16日=川崎町▽18日=田川市▽21日=直方市▽27日=直方市。会場や開演時刻、料金などの問い合わせは、公演事務局の藤島可利(よしとし)さん(080・7984・4279)へ。(神谷裕司)