家事・育児、15年前と同じ夫婦間格差 カギを握る横並び意識とは?

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宮田裕介
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 総務省が5年に1度、国民の生活スタイルを調べる「社会生活基本調査」で、家事関連時間の男女格差は、15年前と変化していないことがわかりました。

 「イクメン」の提唱者の一人であるコンサルタントの渥美由喜さん(54)は、キーワードに「横並び意識」を挙げます。

 10月からは最長4週間の「産後パパ育休」が創設されますが、どうしたら男性の家事、育児参加が進むか、話を聞きました。

 ――私は共働きの妻と2人暮らしをしている33歳男性です。子どもがもしできたら、育児も家事も「人並み」に頑張りたいです。

 人並みですか……。実は、今回の調査でそのような意識が出ているデータがあります。

 ――どんなデータですか。

 6歳未満の子を持つ夫婦の家事育児に関連する時間の夫婦の差は、共働きの場合、1日あたり4時間38分。15年前と全く同じです。夫が59分から1時間55分に伸びた一方、妻も5時間37分から6時間33分と伸びたためです。

 ――15年前と変わっていないのですか?

 はい。妻が専業主婦の場合でも、夫婦間の差は変わりません。今回が7時間37分(夫1時間47分、妻9時間24分)で、15年前は7時間41分(夫59分、妻8時間40分)でした。

 ――つまり、妻の仕事の有無に関係なく、夫の家事育児時間は変わらないんですね。

 そうですね。「イクメン」や「カジダン」といった言葉が定着しつつあり、企業に女性登用を促す女性活躍推進法や働き方改革関連法といった制度改正が進みました。

 しかし、夫は育児も家事も、「他の男性と同程度やれば十分」という横並びの意識でやっており、妻と自分が半分ずつやる考えがありません。役割分業の内実はほとんど変化していないことがわかり、非常に残念に思っています。

夫の家事時間は妻の6分の1

 ――家事、育児、介護・看護、買い物など細かく項目別で見ると、夫の家事時間は30分で、妻の約6分の1です。1時間5分の育児時間と比べて、長くありません。

 子育ては、直接触れ合うのでわかりやすいという側面があると思います。ただ、本当の意味で専門性やスキルが必要なのは、育児、家事、買い物の順です。育児は命にかかわるので、最も専門性が高いと言えます。

 ――他国と比較するとどうなのでしょうか。

 欧米諸国では、夫の家事の分担割合が50%前後で、育児よりも高い数字です。家事のスキルは学習すれば、身につけることができるので、意識があるか否かの問題です。

 ――家事分担のコツは何でしょう。

 まず、夫婦で話し合って、「見える化」していきましょう。その際、ワークショップの現場で使う、発想をカードに書き出すコミュニケーション手法「KJ法」を使う手もあります。付箋(ふせん)をつかって夫婦でブレーン・ストーミングをしたうえで、模造紙にグルーピングしていけば、どの家庭でも機械的に「見える化」ができます。

 でも、方法よりも雰囲気の方…

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