市議の出席停止処分に「待った」 裁判所が審査した背景は……

有料記事

渡辺七海、浅田朋範 阿部峻介
[PR]

 地方議員を出席停止処分にしようとしたのは、議会の裁量権の乱用だ――。奈良地裁が、こんな指摘をして処分を差し止めた。議会の懲罰特別委員会は9月末、出席停止より1段階低い陳謝の処分に変更した。今回の司法審査の背景には、出席停止の是非をめぐる2年前の判例変更があった。

 奈良県香芝市議会の本会議。9月5日に予定されていた採決が、直前に消えた。懲罰特別委員会から、1期目の青木恒子市議(共産)を「出席停止」にするよう求める報告を受け、採決する予定にしていた。

 発端は昨年12月。青木市議が市議会福祉教育委員会で「国民健康保険料の納付に困った市民に同行して市の窓口を訪れたことがある」と発言したことだった。

 川田裕議長は、議員の同行は市への「圧力」になりかねず、市の政治倫理条例で禁じられている、とたしなめた。すると、青木市議は「条例の何条に入ってるんでしょうか」と反発。休憩が宣言された後も「議員に対する『圧力』だというふうに私は今、感じました」などと述べた。

 一連の発言について、市議16人のうち5人が「議長に対し公然と誹謗(ひぼう)中傷した」と懲罰動議を出した。市議会は議場で陳謝文を朗読させると決定。青木市議は「内心の自由に反する内容になっている」などとして、4回にわたって朗読を拒否した。懲罰特別委は今年8月18日、「8日間の出席停止」を求めることを決めた。

 青木市議は24日、本会議で出席停止の処分を受ける可能性があるとして、市を相手取り、処分の差し止めを地裁に申し立てた。

 寺本佳子裁判長は9月1日の…

この記事は有料記事です。残り795文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません。