響く叫び声、戻った顔は恐怖に白く ウイグル「収容所」教師が語った

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聞き手・加藤あず佐
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 中国の新疆ウイグル自治区で人権侵害が懸念されている問題で、ウイグル族ら少数民族が強制収容された「再教育施設」だと米欧などが批判してきた施設に教師として派遣された女性が来日し、28日、東京都内で朝日新聞の取材に応じた。女性は施設を「収容所」と呼び、拷問や性的虐待が行われていたと証言。「人々は恐怖におびえ、非人間的な仕打ちを受けていた」と語った。

 取材に応じたのは、ケルビヌル・シディクさん(53)。ウイグル族の父、ウズベク族の母を持つウズベク族で、区都ウルムチで生まれた。

 小学校教員をしていたが、2017年3月、教育当局の指示で中国語教師として約9カ月間、施設に派遣された。19年10月以降、オランダに亡命している。今回、在日ウイグル人らによる「日本ウイグル協会」が、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」の総裁とともに日本に招いた。

 新疆ウイグル自治区での人権問題については、8月31日、国連人権高等弁務官事務所が、テロ対策などの名目で、中国政府による「深刻な人権侵害が行われてきた」とする報告書を公表した。報告書は、自治区の状況を知る40人のインタビューを補強材料に作成されたとされ、シディクさんも聞き取りを受けた一人だ。

 新疆ウイグル自治区の人権問題を巡っては、在外ウイグル人や米欧からの批判と、中国政府の主張が大きく食い違う。中国外務省は、国連報告書についても虚偽に基づくと主張している。

 シディクさんはウイグル語で話し、通訳を通じて取材に応じた。主な一問一答は以下のとおり。

 ――派遣されたのは、どのような施設でしたか。

 まるで刑務所です。施設の内外では銃を持った人が監視しており、至る所にカメラがあって死角がありません。男性・女性収容所ともに、収容されていたのは主に18~40歳くらいの人たちでした。

 ――国連の報告書によると、中国政府は、施設の設置は法に基づき、「自由を制限するものではない」としています。収容者は、どのような経緯で入所するのでしょうか。

 (収容者は)「家族にあいさ…

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