プーチン氏、30日に占領地域「併合」に署名へ 祝賀コンサート準備

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根本晃、玉川透、ワシントン=下司佳代子
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 ロシア大統領府は29日、ウクライナ東部と南部の親ロシア派が行った「住民投票」を受け、プーチン大統領が30日に占領地域の親ロ派代表らと会談し、これらの地域をロシア領に併合する文書に署名することを明らかにした。ロシアによる一方的なウクライナ領土の併合は2014年のクリミア半島以来。欧米各国はロシア軍の占領下で行われた住民投票を認めず、併合を激しく批判している。

 ロシアメディアによると、30日にモスクワの赤の広場で併合を祝うコンサートが開かれる。巨大ステージの設置が進んでおり、モスクワ市は中心部の交通規制を発表。官公庁や企業に従業員の出席を求める要請が届いているとされ、大規模な動員で国民的関心を盛り上げる狙いとみられる。プーチン氏は署名式で演説する予定だ。

 住民投票は23~27日、ウクライナ東部のルハンスク、ドネツク両州、中南部ザポリージャ州、南部ヘルソン州の4州のロシア軍支配地域で行われた。「99~87%の賛成率でロシアへの編入が認められた」と発表されたが、武器を携行した兵士を伴った係官が各戸を回って票を集める手法や不透明な集計が批判された。

 プーチン政権はウクライナ東部、南部の占領地の併合手続きは10月はじめに完了するとしている。9月30日には、占領地で「行政」を担う親ロ派との文書にプーチン氏が署名。10月3、4日には憲法裁が文書を審査し、議会の上下両院が批准するかを審議する。憲法裁、議会は事実上プーチン政権の支配下にあり、批准されるのは確実だ。

 ウクライナを支援する欧米各国は反発を強めている。欧州連合(EU)は28日、ロシアに対する輸出入品の規制拡大などを柱とする追加制裁案を発表した。ロシア産製品の輸入禁止枠を拡大することで、70億ユーロ(約9700億円)の収入をロシア経済から奪うことが期待できるとしている。

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2022年9月30日9時12分 投稿
    【視点】

    プーチン大統領はなぜ、似非住民投票からのロシア連邦編入、「部分動員」という強行策に踏み切ったのか? おそらく彼は、「時が自分に味方をしない」ということを悟ったのだろう。 8月まではむしろ持久戦の構えで、できるだけ多くのウクライナ領を占領す