ラグビー韓国代表は元高校日本代表 金勇輝さんが語る国を背負う意味

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聞き手・岡田玄
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 大阪朝鮮高級学校(大阪朝高)ラグビー部出身で、高校日本代表と20歳以下日本代表にも選ばれた金勇輝(キム・ヨンヒ)さん(29)。いまは日本の実業団チームに所属しながら、韓国代表としても活動しています。ルーツを誇りに、日本と韓国という二つの国を背負うことの意味や思いとは。

 「俺には夢がある」。子どものころ、父が言っていました。「子どもたちが花園(全国高校ラグビー大会)に出場してほしい。そして、できれば優勝してほしい」と。

 父も、僕の母校、大阪朝高ラグビー部の出身です。でも、父の時代、朝高は花園への出場が認められていませんでした。出場できるようになったのは、僕が生まれたころでした。

 1993年、大阪府生まれの在日コリアン4世。東大阪市や大阪市生野区で育つ。大阪朝高時代に高校日本代表、法政大時代に20歳以下日本代表。現在は、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪所属。ラグビー韓国代表。ポジションはCTB。

 父から言われたのは、出場できなかった、でも今はできる、という事実でした。「日本の学校に負けるな」などと言われたことはありません。

 1960年代を舞台にした映画では、朝鮮学校の生徒が、日本の学校に強い対抗意識を持っているように描かれました。確かに、大会に出場できないという大きな壁があった時代は、そうだったかもしれません。でも、がんばれば花園に出場できる僕たちには、そんな意識はありませんでした。

 また、これは僕がラグビーというスポーツの好きなところなんですが、ラグビーには、国籍やルーツに関係なく、選手を受け入れる競技文化があります。日本代表でも、外国籍の選手が活躍していますよね。

 僕は、花園に出場できる時代に、こういうラグビー文化の中で育ちました。だから、対抗意識って、アイデンティティーではなく、制度などの壁が生むものなんじゃないかと思うんです。

ラガーマンとしても、在日コリアン4世としても、自身の役割は同じだと言う金勇輝さん。国の代表になることは、スポーツ選手にとって特別だと言います。日の丸を背負い、君が代を歌った思いとは。記事後半で語ります。

 ただ、僕が高校と20歳以下…

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