中学剣道部の元顧問の暴行、被害者は13人以上 退学した生徒も

森下友貴
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 埼玉県本庄市の私立本庄第一中学校の教員で剣道部顧問だった男性(31)が指導中に生徒に暴行を加えたとして逮捕された事件で、この男性が少なくとも計13人の部員に暴行を加えていたことが同校への取材で分かった。男性は13日に略式起訴され、罰金20万円の略式命令を受けた。また、同校から停職3カ月の懲戒処分を受けていたが、9月20日付で依願退職した。

 県警は、昨年12月の部活中、部員だった男子生徒の顔をたたいたり、竹刀で脇腹やのどをついたりしたなどとして、今年8月下旬に同校の教員だった男性を暴行容疑で逮捕した。保護者が今年6月になり、警察や学校に相談していた。

 学校によると、内部調査で、このほかにも、男性が今年6月16日の部活中に防具を着けていない生徒3人の頭部を複数回竹刀でたたくなどしたことが判明した。1人は頭部が腫れた。また、21年4月~22年5月の間、部活中に生徒9人に竹刀でのどをつついたり頭をたたいたりする暴行を加えたことも明らかになった。防具を着けていない生徒もいた。

 男性は同校の聞き取りにこうした事実関係を認め、動機について「相手に恐れることなく立ち向かっていける強い気持ちを持たせたかった」などと説明したという。

 被害生徒の中には退学を余儀なくされた人もいた。学校は取材に「あってはならないこと。被害に遭われた生徒や保護者に申し訳ない」と答えた。教員向けの研修を増やし、体罰の有無を調べる生徒向けアンケートの頻度も増やすという。(森下友貴)

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    中小路徹
    (朝日新聞編集委員=スポーツと社会)
    2022年9月30日9時50分 投稿
    【解説】

     元顧問が略式起訴され、略式命令を受けて改めてはっきりしたのは、こうした行為は「暴行」であり、「体罰」ではないということです。  近年、スポーツ活動における暴力行為で、指導者が逮捕され、刑事処分を受ける事例が増えてきました。スポーツ指導の