サバの大量死を救った数字の羅列 勘と経験から脱皮する現代の水産業

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隈部康弘
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 あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」や、AI(人工知能)といった先端技術が、水産業でも活用されるようになっている。生産者が培ってきた経験に新たな知見が加わって、海の現場もこれまでとは様子が変わってきた。

 若狭湾に面した福井県小浜市田烏(たがらす)区の釣姫(つるべ)漁港。6月30日早朝、田烏水産の横山拓也社長(54)は「危ない」と感じた。海水温の上がり方が異常だ。いけすには、酒かす入りの餌で養殖するブランドサバ「小浜よっぱらいサバ」が、5千匹泳いでいた。

 海水温は、塩分濃度、酸素濃度とともに海にぶら下げたセンサーで測る。1時間ごとにデータがクラウドサーバーに送信される。

 横山社長はかつてバイオ系の会社を起業するなど、漁業は素人だった。今も経験は浅いが、事務所のパソコンに並ぶ数値から異常を読み取れた。海に出ることなく24時間データを確認できるのがIoTの強みだ。

 30日朝8時の海水温は26…

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