第14回「分断」生んだ2人の首相の共通点 英誌ジャーナリストが見た国葬

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聞き手・牛尾梓
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 安倍晋三元首相の国葬では、当日まで開催に抗議するデモが行われるなど、反対意見が根強く残りましたが、これは英国でも同様の例があったといいます。英誌エコノミストの元編集長で、日本経済の盛衰を見続けてきたジャーナリスト、ビル・エモットさんに聞きました。

インタビューシリーズ「国葬を考える」

安倍晋三元首相の国葬をめぐり、世論の賛否が割れています。首相経験者としては1967年の吉田茂氏以来戦後2例目となる今回の国葬をどう考えたらいいのでしょうか。様々な角度から有識者らに聞きました。

 ――安倍元首相の国葬をご覧になりましたか。

 はい、英国人の私の目から見て、非常に妥当な規模の会だったと思いました。

 日本で最も長く首相を務め、近年の日本で、とても大きな影響力を持つ人でした。特に外交政策では、多くの国と関係を築き、世界中で名前が知られるリーダーだった。

 「国葬」という形でたたえられるべきか、確かに難しい問題ではあるのですが、安倍さんがある種特別な存在であったのは疑いようがありません。

 ――国葬当日まで、開催に反対するデモが行われました。

 そのような国内感情も理解できます。

 政治家の国葬は55年前の吉田茂元首相以来ですし、当時も、賛否両論あったと聞いています。

 さらに今回は自民党と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題がうやむやなまま、岸田文雄首相は国会で議論することなく国葬を決めてしまった。

 国民の理解を求めるための説明には、多くの努力が伴うものです。しかし、岸田さんはそれを怠り、対処を誤った。そのせいで論争に拍車がかかってしまったのだと思います。

 実は、英国にも似たようなケースがありました。2013年に亡くなったマーガレット・サッチャー元首相の葬儀です。

 ――どのような点が似ているのでしょうか。

 彼女が亡くなったとき、厳密…

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