マスコミに作られた理想像 「天才」と呼ばれた彼女がどん底でみた光

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辻隆徳
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 「高校生天才ハードラーが、女子100メートル障害でインターハイ3連覇の快挙!」

 9年前、広島の放送局や新聞社などは、彼女の活躍を大々的に伝えていた。

 当時、広島皆実高の3年生だった福部真子(ふくべまこ)(26)は自分の報道を目にするたび、こう思った。

 「天才なんだ、私って」

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 自信があったわけではない。

 常に追われるプレッシャーと戦っていた。

 後輩には、強い先輩の姿を見せなければと思っていた。

 「自分は速いんだ」

 そう言い聞かせていた。

 誰よりも早くグラウンドに出て走り、夜遅くまで残って補強トレーニングを積んだ。

 食事にも人一倍気をつかった。

 母親と食事の時間や献立をめぐって口論することもあった。

 「高校時代の陸上は『必死』という言葉が一番合っていたかもしれない」

 “敵無し”で高校生活を終え…

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