図書室で出会った一冊の本 1年後、女子高生は海に潜った

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諫山卓弥
【動画】女子高校生が発案した海中考古学調査 =諫山卓弥、恵原弘太郎撮影
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 京都府北部の日本海に面した漁港で、9月19日から23日にかけ、海に眠る遺物を探す調査が行われた。一人の高校生が抱いた夢が、水中考古学の専門家らを巻き込んだプロジェクトに発展して実現した調査。貴重な発見があった。

 緑豊かな山に囲まれた京丹後市の旭漁港。台風14号が去り、天候が落ち着いた湾内に、ウェットスーツに身を包んだ調査メンバーが散らばった。ゴムボートで漁港がある湾を移動して地形を調べたり、水中に潜って遺物を探したりしていく。

 その中に、地元に住む高校生、羽間綾音さん(17)の姿があった。

 羽間さんは昨年6月、高校の図書室で「水中考古学入門」という本を見つけた。歴史に興味がある羽間さんは、数千年も前に沈んだ船が水中から見つかる描写に引きつけられた。そして、地元の丹後の海では、古代から大陸との交易が盛んだったと教わったことを思い出した。

 「沈没船と丹後の海が結びついたら面白い」と思うようになった羽間さんは、水中の調査ができないか調べ始めた。

 最初は地元で水中考古学の専…

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    今井邦彦
    (朝日新聞記者=歴史、考古学)
    2022年10月1日12時35分 投稿
    【視点】

     長く普及の必要制が指摘され、文化庁も本格的に盛り上げに取り組み始めた水中考古学。その新しい分野に、高校生が挑戦して成果を挙げているというのは驚きです。  戦後、まだ自治体の埋蔵文化財調査体制が整備されていないころには、各地の高校や中