生徒に「コロナ菌飛び散るから前向け」 中学の美術教諭を停職3カ月

宮崎亮
[PR]

 「コロナ菌」との言葉を使って生徒の人権を侵害したなどとして、大阪府教育委員会は30日、高槻市立中学校の美術科の男性教諭(60)を停職3カ月の懲戒処分にし、発表した。

 府教委によると、教諭は昨年9月10日、授業中に後ろを向いていた当時中学3年の男子生徒に「○○(生徒の名前)のコロナ菌が飛び散るから前を向け」と発言。さらに生徒を「『世話のやける君』だ」と言い、クラス全体に「これから皆も彼のことを『世話やける君』と呼んであげてください」と呼びかけた。

 生徒は元々学校を休みがちだったといい、これ以降、教諭の授業に出席しなくなったという。

 また教諭は昨年7月~今年7月、美術室へのエアコン設置を求める活動のため、学校の印刷機器や用紙を無断で使って自作の文書や署名用紙を少なくとも約8600枚印刷し(印刷経費含め約1万5千円相当)、生徒らに配った。

 文書には、高槻市の予算の使い方を批判する内容や、「愚か者」「高槻の恥」などの言葉が書かれていた。生徒から相談を受けた他の教員らが文書を回収するなどしたといい、府教委は「学校運営に混乱を生じさせた」としている。

 さらに今年6月7日の職員室での朝礼後に、他の教員らの前で校長に向かって美術作品を無言で投げつけ、立ち去ったという。作品は廊下に飾った生徒らの作品の一部で、床に落ちているのを見つけた教頭が教諭の机に置いたものだった。

 この教諭は、エアコン設置を求める活動を校長らから妨害されて適応障害を発症したなどとして、高槻市などを相手取り、約330万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴している。市教育委員会の担当者は「2023年度中に全市立小中学校で、美術室を含む特別教室に100%、エアコンを設置するべく取り組んでいる」と話している。宮崎亮