「ロシアは国際法違反」とバイデン氏 追加制裁を発表、中国は静観

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下司佳代子=ワシントン、石原孝=ニューデリー、国末憲人=ロンドン、高田正幸=北京、玉川透
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 ロシアのプーチン大統領が30日、ウクライナ4州の占領地域の一方的な「併合」に踏み切った。欧米諸国は、重大な国際法違反だと厳しく批判し、新たな制裁に動き出した。一方、「中立」を貫いてきた中国やインドは、ロシアによる併合には距離を置きつつ、国益を重視して静観の構えだ。

 「ロシアは国際法に違反し、国連憲章を踏みにじり、世界中の平和な国々を侮辱している」

 米国のバイデン大統領は30日に出した声明で、ロシアを改めて強く非難。「国際的に認められたウクライナの国境を常に尊重する」として、各国にも「違法な併合の試みの拒否」を呼びかけた上で、領土支配を取り戻すウクライナへの軍事支援継続を強調した。これにあわせ、米財務省はロシアの軍需産業の関係者14人と供給業者2社、金融インフラの主要幹部3人、高官の家族や連邦議員らを在米資産の凍結などの対象にする追加制裁を発表した。また、国防総省は28日、数年後の納入を前提とした高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」18基を含む追加の軍事支援を表明。米国として、戦闘の長期化を見据え、支援を継続していく方針を明確にしている。

 ただ、米国内では、「併合」地域にウクライナが攻撃した場合、ロシアが「ロシアの領土への攻撃」と見なし、核兵器による報復の脅しの口実とする懸念が指摘されている。

 ウクライナが米国が提供した武器を使い、ロシアの主張する「併合」地域を攻撃することを認めるか。そう問われた国務省のプライス報道官は28日、「すべての段階において、我々が提供するものは、ウクライナ自身の領土、主権、独立、領土保全の防衛のためのものであると明確にしてきた。『併合』が行われても、こうした地域がウクライナの領土に変わりはない」と語り、「併合」地域での戦闘に米国が提供した武器の使用を認めることを示唆した。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は29日のビデオ演説で、「この併合が何を意味するのか、世界中の誰もがよく理解している。ロシア政府が望むような結果にはならない」と述べ、国際社会の支援継続を訴えた。

 「ウクライナの状況を悪化さ…

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