千葉・安房地域に道の駅続々 13カ所目新設へ 目玉は体験型農園

堤恭太
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 房総半島の南端に位置する館山、南房総、鴨川3市と鋸南町の安房地域で、道の駅の新設が相次いでいる。館山市は2024年2月のオープンをめざし、この地域で13番目の道の駅を国道128号沿いに建設する。類似施設が多数ある激戦区で、農作物の収穫や料理など体験型施設を備え、特色を出そうとしている。

 新たな道の駅は敷地面積が2万2905平方メートルで、約180台分の駐車スペースがある。レストランや販売所などが入る937平方メートルの木造平屋建ての施設に加え、約4千平方メートルの農園が目玉だ。

 事業費は6億621万円。県出身で実業家の前沢友作さんが2019年、市に寄付した20億円の館山応援基金から全額捻出する。

 千葉への観光の足は車が中心で、広い駐車場を用意した道の駅は集客力を発揮する。

 県内の観光地や宿泊施設の利用状況をまとめた県観光入込調査報告書には、訪れた人が多い観光地の順位が並ぶ。新型コロナウイルスの感染が広がる前の19年1~12月は、20位までの半数を道の駅が占めた。

 県が統計上、道の駅としている「海ほたるパーキングエリア」(木更津市、745万人)は4位。5位に「パサール幕張」(千葉市、432万人)が入り、「季(き)楽(ら)里(り)あさひ」(旭市、120万人)は10位、「水の郷さわら」(香取市、118万人)が11位など人気が高い。

 道の駅が集中しているのは、観光地の多い房総南部だ。県内29カ所のうち、館山、南房総、鴨川、鋸南の3市1町に半数近い12カ所がある。特に南房総市は8カ所と突出している。

 一方、施設間の差が広がっている。「季楽里あさひ」は100万人を超えるが、南房パラダイス(館山市)は6万人。他の道の駅と差別化を図れるかどうかが大きな課題だ。

 廃校舎をリノベーションして15年にオープンした「保田小学校」(鋸南町)や名物のクジラを生かした「和田浦WA・O!」(南房総市)、日本の酪農発祥の地を売りにした「三芳村」(同)はそれぞれ特徴を持っている。

 館山市は新しい道の駅について、地元の農水産物の消費拡大や特産品化を進め、活性化を図る拠点として位置づける。市食のまちづくり推進課の担当者は「道の駅に農園があるのは珍しい。収穫体験だけでなく、採った農作物を料理してもらい、『体験』をコンセプトにしてPRしていきたい」と話している。(堤恭太)