障害ある娘の性被害の告白、施設側「100%妄想です」 母は動いた

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島崎周 塩入彩 編集委員・大久保真紀
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 「司法面接というものがあるんだ」。50代の男性は、8月18日の朝刊に掲載された記事をわらにもすがる思いで読んだ。重い知的障害のある中学生の娘が、放課後デイサービスで男性指導員に下着の中に手を入れられ、性器を触られた、と被害を訴えたことがあるからだ。

 障害のある子どもを性暴力から守るためには――。「子どもへの性暴力」第7部で障害のある子どもの被害について取り上げ、ご意見・感想を募ったところ、被害者家族の方たちから体験が寄せられました。何ができるのかをみなさんと一緒に考えたいと思います。

 記事には、被害にあった障害のある子どもが、警察、検察、児童相談所(児相)が共同で行う「司法面接」を受けたという内容が書かれていた。司法面接は、何回も被害者に話を聞くことを避け、できるだけ正確な情報をできるだけ負担なく聞き取るための方法だ。

 娘にもこうした対応が必要なのでは、と思い、児相に連絡してみた。児相職員からは、長女への対応についての助言をもらった。長女の思考能力は5歳程度と診断されている。娘が被害を訴えたのは、放課後デイサービスの様子を妻が聞いたときだった。

 娘はおもむろに「こうされた…

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