細る防衛産業、「継戦能力」に危機感 コスト管理・競争力に課題

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松山尚幹、里見稔 西尾邦明、小野太郎
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 政府による安全保障関連3文書の改定では、自衛隊の航空機や車両などを生産する防衛産業の維持・強化も重要な課題になっている。納入先が自衛隊に限られる上、発注も減少。防衛事業から撤退する企業も出ている。このままでは有事の際に組織的な戦闘を継続する能力(継戦能力)が維持できないという危機感が防衛省で強まっている。

 「防衛産業の育成も重要だ」「防衛装備品の輸出拡大の対策が検討されるべきだ」。9月30日に開かれた「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」(座長=佐々江賢一郎・元外務事務次官)の初会合。出席者からこういった意見が相次いだ。

 背景には防衛産業衰退への危機感がある。財務省などによると、市場規模は約3兆円で、「プライム企業」と呼ばれる大手の下に「何千社という規模」(防衛省関係者)の下請け企業が連なる。戦闘機の製造なら約1100社、護衛艦なら約8300社にのぼる。防衛省による装備品の発注が減り、撤退企業が増えている。

 なぜ、装備品の発注が減っているのか。その要因の一つに装備品の高度化・複雑化にともなって、単価が上がっていることがある。

 例えば、防衛省が1990年…

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